「マンションで他の部屋の洗濯機の音が聞こえないのはどういうことなのか?」
結論から申し上げますと、マンションの防音性能や間取りによって、他室の洗濯機の音がほとんど自室に聞こえてこないケースは十分にあります。
しかし、「他の部屋の洗濯機の音が聞こえないなら、自分の洗濯機の音も周囲に聞こえていない」と断定することは決してできません。
なぜなら、空気を通じて伝わる「音」は壁や窓で遮られて聞こえなくても、洗濯機本体の激しい揺れが床や壁を伝わる「振動」は、建物の構造や設置状況によって周囲の部屋に大きく響いている可能性があるからです。
音や振動の伝わり方は、マンションが鉄筋コンクリート造(RC造)などの堅牢な建物構造であるかどうかだけでなく、床や壁の材質、間取りの配置、洗濯機置き場の位置、洗濯パン(防水パン)の有無や設置状態、そして特に脱水時の振動などによって複雑に変わります。また、自分の部屋から他室への距離と、他室から自分の部屋への距離が同じでも、音の発生源の状況によって聞こえ方は全く異なります。
この記事では、マンションで他室の洗濯機の音が聞こえない理由をはじめ、「聞こえない=自分の音も響いていない」とは言えない理由、上下左右への伝わり方の違いを解説します。さらに、自宅の洗濯機が周囲に響いていないか確認する具体的な手順、夜間や早朝に洗濯機を回す際の時間帯の考え方、そして今日からできる効果的な防振対策まで詳しく解説します。
目次
- 1. マンションで洗濯機の音が聞こえないことはある?まずは結論から
- 2. 他の部屋の洗濯機が聞こえない主な理由
- 3. 「聞こえない=自分の音も聞こえていない」とはいえない理由
- 4. マンションで洗濯機の音が伝わる仕組み
- 5. 洗濯機の音は上・下・隣のどこに響きやすい?
- 6. 洗濯機の音や振動が大きくなりやすいケース
- 7. 自分の洗濯機の音が周囲に聞こえているか確認する方法
- 8. マンションで洗濯機を使う時間はどう考える?
- 9. マンションで洗濯機の音を抑える方法
- 10. 洗濯機の音で近隣トラブルになった場合の対応
- 11. マンションの洗濯機の音に関するよくある質問
- 12. まとめ|洗濯機の音が聞こえなくても「絶対に響いていない」とは限らない
1. マンションで洗濯機の音が聞こえないことはある?まずは結論から
マンションに住んでいて、「そういえば、隣や上下の部屋から洗濯機の音を聞いたことがないな」と感じている方もいるのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、マンションでほかの部屋の洗濯機の音が聞こえないことは、それほど珍しくありません。
特に、鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)のマンションは、壁や床がしっかりしているため、空気中を伝わる音が届きにくい傾向があります。
また、マンションはサッシなどの気密性が高いことも多く、窓を閉めていると外からの音も入りにくくなります。
こうした理由から、「周りの部屋から洗濯機の音がほとんど聞こえない」という環境は、十分に考えられます。
ただ、ここでひとつ覚えておきたいことがあります。
周りの洗濯機の音が自分の部屋に聞こえてこないからといって、自分の洗濯機の音も周囲にまったく聞こえていないとは限りません。
音は、部屋の位置や建物の構造、洗濯機を置いている場所などによって、伝わり方が変わります。自分の部屋では静かに感じていても、振動などが別の部屋に伝わっていることもあります。
とはいえ、必要以上に心配する必要はありません。
「聞こえないから絶対に大丈夫」と決めつけず、洗濯する時間帯や洗濯機の使い方を少し意識しておくだけでも、近隣への配慮につながります。
マンションの音の伝わり方を知ったうえで上手に洗濯機を使うことが、気持ちよく暮らしていくためのポイントです。
2. 他の部屋の洗濯機が聞こえない主な理由
マンションで暮らしていて、「そういえば、隣や上の部屋から洗濯機の音が聞こえてきたことがないな」と感じることもありますよね。
実は、他の部屋の洗濯機の音が聞こえにくいのには、建物のつくりや間取り、普段の生活音などが関係しています。
まず大きな理由として挙げられるのが、建物の「遮音性能」です。
マンションでは、戸境壁(隣の部屋との間にある壁)やスラブ(上下の階を仕切るコンクリートの床)に、ある程度の厚みが設けられています。
ここには「質量則(しつりょうそく)」と呼ばれる考え方が関係しています。少し難しく聞こえますが、簡単にいうと「重くて厚い壁や床ほど、音を通しにくい」というものです。
コンクリートは重さがあるため、洗濯機のモーター音や水の音など、空気を伝わってくる音を遮りやすくなります。そのため、洗濯機を使っていても、隣の部屋や上下階までは音が届きにくいことがあるんです。
また、「水回りの配置」も関係しています。
一般的なマンションでは、浴室や洗面所、トイレ、洗濯機置き場といった水回りを、パイプスペースの近くなどにまとめて配置することがあります。
そのため、隣の部屋の洗面所と自分の部屋の洗面所が、壁を挟んで背中合わせになっているケースも珍しくありません。
もし隣の洗濯機の音が少し伝わってきたとしても、聞こえる場所が自宅の洗面所であれば、普段長く過ごすリビングや寝室までは届きにくくなります。
「洗濯機の音がまったくしない」というより、生活している場所では気にならない程度まで小さくなっていることもあるわけです。
もうひとつ見落としやすいのが、「生活する時間帯」と「暗騒音(あんそうおん)」の影響です。
暗騒音とは、車の走る音やテレビ、家族の会話など、普段の生活のなかで背景に聞こえている音のことです。
たとえば、日中や夕方に隣の方が洗濯機を回していても、外の車の音やテレビの音などに紛れてしまい、洗濯機の音には気づかないことがあります。
周りにいろいろな音があると、小さな音には意外と気づきにくいものです。テレビをつけていると、外から聞こえる小さな物音が気にならなくなるのと少し似ています。
このように、他の部屋の洗濯機が聞こえないのは、壁や床の遮音性能だけが理由とは限りません。
マンションの間取りや洗濯機を使う時間帯、周囲の生活音など、いくつかの条件が重なることで、「隣の洗濯機の音を聞いたことがない」と感じるケースもあります。
3. 「聞こえない=自分の音も聞こえていない」とはいえない理由
ほかの部屋から洗濯機の音が聞こえてこないと、「このマンションは防音性が高いのかも。だったら、夜中に自分が洗濯機を回しても大丈夫そう」と感じることもありますよね。
ただ、ここでひとつ気をつけておきたいことがあります。
実は、「ほかの部屋の洗濯機が聞こえない=自分の洗濯機の音も聞こえていない」とは限らないんです。
大きな理由のひとつが、住戸ごとに洗濯機の種類や使い方、設置状況が異なることです。
たとえば、隣の部屋では静音性に配慮された新しいインバーター洗濯機を使っているかもしれません。洗濯物を詰め込みすぎず、防振ゴムを敷き、きちんと水平になるように設置していれば、音や振動はかなり抑えられます。
そのため、「隣から聞こえてこない」というだけで、建物そのものの防音性が高いとは判断できません。
では、自分の洗濯機はどうでしょうか。
購入してから年数が経っていたり、設置場所がわずかに傾いていたり、容量いっぱいまで洗濯物を入れていたりすると、脱水のときに大きく揺れることがあります。
自分の部屋にいるとそれほど気にならなくても、その振動が床や壁を通して、隣や下の部屋まで伝わっている可能性もあります。
つまり、「隣人が静かに使っているから、こちらにも聞こえてこない」というだけで、自分の洗濯機も同じように静かとは限らないわけです。
もうひとつ知っておきたいのが、部屋の間取りや洗濯機置き場の位置です。
マンションによっては、自分の部屋の洗濯機置き場の真下が、下の階の寝室になっていることがあります。
一方、下の階の洗濯機置き場の下には人が住んでいなかったり、寝室ではない別の部屋が配置されていたりするケースもあります。
このような間取りの違いがあると、「こちらには下の階の洗濯機が聞こえないのに、自分の洗濯機の音は下の階に伝わっている」ということも起こり得ます。
周囲から洗濯機の音が聞こえないと、つい安心してしまいますよね。
ですが、それだけで「自分の音も大丈夫」と判断するのではなく、洗濯機の設置状態や使い方、周囲の間取りなども一度確認しておくと、より安心して使えるでしょう。
4. マンションで洗濯機の音が伝わる仕組み
マンションで洗濯機の騒音対策を考えるとき、まず知っておきたいのが「音がどのように伝わるのか」ということです。
洗濯機から出る音は、大きく分けると「空気を通じて伝わる音」と「床や壁など、建物の振動として伝わる音」の2種類があります。
どちらも同じ「洗濯機の音」ではありますが、伝わり方が違うため、効果的な対策もそれぞれ異なります。
まずは、この2つの違いから見ていきましょう。
4-1. 空気を通じて聞こえる音
空気を通じて聞こえる音は、専門用語で「空気伝播音(くうきでんぱおん)」と呼ばれます。
簡単にいうと、音によって空気が震え、その振動が耳まで届くことで聞こえる音のことです。
洗濯機の場合では、たとえば次のような音が当てはまります。
給水するときの水の音や、洗濯槽の中で水が「バチャバチャ」と動く音、モーターの回転音、運転終了を知らせる電子音などです。
こうした空気伝播音は、マンションの騒音のなかでは比較的防ぎやすい音といえます。
たとえば窓やドアを閉めるだけでも、音が通る経路が少なくなるため、外へ漏れる音をかなり抑えられます。
また、コンクリートの壁や床は、空気を通じて伝わる音を遮る力が比較的高いのも特徴です。
そのため、窓を開けたまま洗濯機を動かしているなど、音が外へ抜けやすい状況でなければ、空気伝播音だけが原因で隣室や上下階へ大きく響くケースはそれほど多くありません。
4-2. 床や壁を通じて伝わる振動
一方で、マンションの洗濯機騒音で特に気をつけたいのが、床や壁などを通じて伝わる振動です。
このような音は、専門用語で「固体伝播音(こたいでんぱおん)」と呼ばれます。
洗濯機は、モーターが回転したり脱水したりするときに、本体そのものが細かく揺れます。
特に脱水時は洗濯槽が高速で回転するため、洗濯物の偏りなどによって「ガタガタ」「ゴトゴト」と大きく揺れることもあります。
この振動が洗濯機の脚から床へ直接伝わり、さらに床板からコンクリートスラブへと広がっていきます。
そこから柱や壁など、建物の骨組みへ振動が伝わることもあります。
すると、洗濯機から離れた場所でも、壁や床が振動して「ドォーン」「ゴトゴト」と低く響く音として聞こえることがあるのです。
少し不思議に感じるかもしれませんが、音が空気の中を飛んで隣の部屋まで届いているとは限りません。
洗濯機の振動が建物そのものを伝わり、別の場所で再び音になって聞こえている場合もあります。
ここが、洗濯機の騒音対策で少しやっかいなところです。
コンクリートのように硬く密度の高い素材では、振動が建物を通じて離れた場所まで伝わることがあります。
そのため、壁を厚くするだけでは十分な対策にならないケースもあります。
固体伝播音を抑えるには、洗濯機と床が接している部分など、できるだけ振動の発生源に近い場所で揺れを吸収・軽減することが大切です。
4-3. RC造でも完全に聞こえなくなるわけではない
「鉄筋コンクリート造(RC造)のマンションなら、洗濯機の音は聞こえないのでは?」と思う方もいるかもしれません。
確かにRC造は建物自体に重量があり、木造や軽量鉄骨造と比べると、話し声やテレビの音などの空気伝播音を遮りやすい傾向があります。
ただし、RC造だからといって、洗濯機の振動まで完全に防げるわけではありません。
洗濯機から床へ直接振動が伝わると、その振動がコンクリートや柱、壁などを通じて建物の中へ広がることがあります。
つまり、「RC造=どんな音も聞こえない」というわけではないのです。
また、マンションによっては「二重床・二重天井」と呼ばれる構造が採用されています。
二重床では、コンクリートスラブと実際に歩く床板との間に空間があります。
この空間があることで、条件によっては洗濯機から伝わった低い振動音が響きやすくなることがあります。
イメージとしては、太鼓をたたいたときに内部の空気が震えて「ドン」と大きく響くのと少し似ています。
このように、床下などの空間で振動や音が響く現象は「太鼓現象」と呼ばれます。
そのため、RC造のマンションであっても、洗濯機の設置状況や床の構造によっては、下の階や隣の部屋に低く重い振動音が伝わることがあります。
洗濯機の騒音を考えるときは、「建物がRC造だから大丈夫」と考えるだけではなく、洗濯機そのものの揺れや床への振動の伝わり方にも目を向けることが大切です。
5. 洗濯機の音は上・下・隣のどこに響きやすい?
洗濯機の音や振動は、上下左右に同じように伝わるわけではありません。
建物の構造や洗濯機の置かれている場所によって、音が響きやすい方向は変わります。
「下の階にだけ気をつければ大丈夫なの?」と気になる方もいるかもしれませんね。
ここでは、上階・下階・隣室で、洗濯機の音や振動がどのように伝わるのかを見ていきましょう。
5-1. 上階から下階への伝わり方
マンションでは、洗濯機の音や振動は「上の階から下の階」へ伝わりやすい傾向があります。
洗濯機は数十キロほどある重たい家電です。その洗濯機が脱水などで大きく揺れると、床へ直接振動が伝わります。
特に、洗濯パンが床の上に直接設置されている場合は、脱水時の「ガタガタ」「ドンドン」といった振動が、床のコンクリート部分へ伝わりやすくなります。
その振動が下の階の天井まで伝わることで、下に住んでいる方には音や揺れとして感じられることがあるのです。
そのため、洗濯機を使うときは、まず真下のお部屋への影響を意識しておくとよいでしょう。
特に早朝や夜遅い時間は周囲が静かなぶん、小さな振動でも気になりやすくなります。
5-2. 下階から上階への伝わり方
「洗濯機の音は下に響くもの」というイメージを持っている方も多いかもしれません。
ですが実は、下の階から上の階へ振動が伝わることもあります。
洗濯機の振動は、床だけで止まるとは限りません。床や柱、壁など、建物の構造を通して広がっていくことがあります。
たとえば、下の階にある洗濯機が床を揺らすと、その振動が床につながっている柱や壁へ伝わり、さらに上の階まで届くことがあります。
特に洗濯機が壁にぴったり接している場合は、振動が壁へ伝わりやすくなります。その結果、真上のお部屋だけでなく、斜め上のお部屋まで音や振動が届くケースもあります。
上から下へ伝わる音ほど「ドン」とした衝撃を感じなくても、静かな夜には「ブーン」という低いモーター音や、地響きのような振動として気づくこともあるでしょう。
「下の階だから上には聞こえない」とは限らないんですね。
5-3. 隣室への伝わり方
では、隣のお部屋にはどうでしょうか。
隣室への音の伝わり方は、洗濯機の置かれている場所や壁の構造によって大きく変わります。
たとえば、自宅の洗濯機が隣室との戸境壁、つまりお互いの部屋を隔てている壁のすぐ近くに置かれている場合です。
このような配置では、洗濯機の振動が壁へ直接伝わり、そのまま隣のお部屋まで響いてしまうことがあります。
一方、洗濯機置き場が隣室から離れていたり、間にクローゼットなどの収納スペースがあったりすると、音や振動が伝わりにくくなることもあります。
収納スペースが、音や振動をやわらげるクッションのような役割をしてくれるためです。
もし隣室から洗濯機の音について指摘された場合は、洗濯機置き場のすぐ向こう側が寝室やリビングになっているなど、たまたま音が伝わりやすい間取りになっている可能性もあります。
洗濯機そのものだけでなく、「壁の向こうに何があるのか」まで見てみると、原因がわかりやすくなるかもしれません。
5-4. 建物や間取りによって結果が変わる
ここまで、上・下・隣への音の伝わり方を見てきました。
ただし、「必ず下が一番うるさい」「隣にはほとんど聞こえない」と決まっているわけではありません。
マンションの築年数やコンクリートの厚み、梁の入り方、床材の種類など、建物の構造によって音の伝わり方は変わります。
さらに、洗濯機置き場の位置や、水回りがどこに配置されているか、隣のお部屋とどのように接しているかといった間取りも関係します。
そのため、
「上の階の洗濯機が自分の部屋では聞こえないから、自分の洗濯機も上には聞こえていないはず」
とは言い切れません。
同じ建物の中でも、振動が伝わる経路は場所によって違うことがあるからです。
洗濯機の振動は、目には見えない床や壁、柱を伝わって、思っているより広い範囲へ届くことがあります。
だからこそ、「下だけ」「隣だけ」と決めつけず、周囲のお部屋へ音が伝わる可能性を少し意識しておくと安心です。
使用する時間帯や洗濯機の置き方にも気を配りながら、できる範囲で振動を抑えていきましょう。
6. 洗濯機の音や振動が大きくなりやすいケース
洗濯機の音や振動は、いつも同じ大きさで発生するわけではありません。特定の工程や条件が重なることで、急に音が大きくなったり、床まで振動が伝わったりすることがあります。
「最近、洗濯機の音が気になる」と感じたときは、まずどのタイミングで音や振動が大きくなっているのかを確認してみましょう。原因を見つけやすくなります。
6-1. 脱水時に振動が大きくなる
洗濯機の工程には、給水・洗い・すすぎ・排水・脱水・乾燥などがあります。そのなかでも、とくに音や振動が大きくなりやすいのが「脱水」です。
脱水時は、水分を含んで重くなった衣類を入れた洗濯槽が、高速で回転します。遠心力を利用して衣類から水分を飛ばす仕組みのため、洗濯物の重心が少しずれるだけでも、本体が大きく揺れることがあります。
洗いやすすぎのときは、「チャプチャプ」といった水の音が中心です。一方、脱水が始まると「ブーン」「ガタガタ」といった低い音や振動が発生しやすくなります。
こうした振動は、床や壁などを通して伝わる「固体伝播音」となり、周囲の部屋まで響いてしまうこともあります。
とくにドラム式洗濯機は本体が重く、洗濯槽が横向きに回転する構造になっています。そのため、設置状況などによっては、脱水時の振動が床に伝わりやすくなることがあります。
6-2. 洗濯物が偏っている
脱水時の振動を大きくする原因として、注意したいのが「洗濯物の偏り」です。
洗濯槽の中で衣類が片側に寄った状態のまま高速回転すると、遠心力のバランスが崩れ、本体が大きく揺れやすくなります。
たとえば、バスタオルやジーンズ、厚手のパーカーなどは、水を吸うとかなり重くなります。こうした衣類と軽い下着などを一緒に洗うと、重さに差が出て、洗濯槽の中で偏りが生じることがあります。
また、洗濯ネットに衣類をたくさん詰め込みすぎた場合も、ひとまとまりになって重くなり、バランスを崩しやすくなるので注意が必要です。
洗濯機によっては、センサーで衣類の偏りを検知し、水を入れ直してバランスを整える機能が搭載されています。ただし、偏りが大きい場合には十分に整わず、脱水時の振動が強くなることもあります。
洗濯物を詰め込みすぎている場合はもちろん、反対に量が少なすぎる場合も偏りが起こることがあります。
振動が気になるときは、洗濯物の量や組み合わせに偏りがないか、一度確認してみるとよいでしょう。
6-3. 洗濯機が水平に設置されていない
洗濯物の入れ方だけでなく、洗濯機そのものの設置状態も振動に影響します。
洗濯機が水平になっていないと、洗濯槽の回転軸が安定しにくくなり、脱水時に揺れが大きくなることがあります。
床がわずかに傾いていたり、洗濯パンが歪んでいたりすると、見た目ではわからない程度でも本体が傾いている場合があります。
多くの洗濯機には、「水準器」と呼ばれる気泡入りの小さな装置が付いています。気泡が目印となる円の中心から外れている場合は、本体が水平になっていない可能性があります。
そのまま使い続けると、音や振動が大きくなるだけでなく、洗濯槽の揺れを支える部品や回転部分に負担がかかることもあります。
振動が以前より気になるようになった場合は、洗濯機がきちんと水平に設置されているか確認してみましょう。
6-4. 壁や洗濯パンなど設置環境の影響
洗濯機そのものに問題がなくても、周囲の環境によって音や振動が大きく感じられることがあります。
たとえば、洗濯機置き場が狭く、本体の側面や背面が壁に触れているケースです。運転中の細かな揺れがそのまま壁に伝わり、振動音が建物内に響きやすくなることがあります。
洗濯機の下にある「防水パン(洗濯パン)」も、音の響き方に影響する場合があります。
プラスチック製の防水パンなどに空洞があると、洗濯機から伝わった振動によって、空洞部分が共鳴することがあります。ギターのボディが音を響かせるのと少し似た仕組みです。
また、洗濯機の4本の脚に均等に重さがかかっていない場合も注意が必要です。
本体を軽く押したときにガタガタと動くようなら、脚の一部が浮いている可能性があります。その状態で脱水すると、洗濯機が揺れるたびに床へ衝撃が伝わり、大きな音につながることがあります。
音や振動が気になる場合は、壁との距離や防水パンの状態、脚がしっかり床についているかも確認してみてください。
6-5. 故障や経年劣化が原因の場合
長く使っている洗濯機では、部品の経年劣化によって、以前より音や振動が大きくなることがあります。
たとえば、洗濯槽の揺れを吸収する「サスペンション(ダンパー)」が劣化すると、振動をうまく抑えられなくなります。
また、モーターなどの回転を支えている「ベアリング」という部品が摩耗すると、「キュルキュル」「ガラガラ」といった、これまで聞こえなかった音が出ることもあります。
購入したころは静かだったのに、最近になって急に「ガラガラ」「ドンドン」といった大きな音がするようになった場合は、単なる洗濯物の偏りだけではなく、部品の劣化も考えられます。
異音や大きな振動をそのままにして使い続けると、故障や水漏れなどにつながるおそれもあります。
洗濯物の量や設置状態を見直しても改善しない場合や、これまでになかった音が続く場合は、無理に使い続けず、メーカーや修理業者への相談を検討すると安心です。
7. 自分の洗濯機の音が周囲に聞こえているか確認する方法
「自分の洗濯機の音が、周りの迷惑になっていないかな……」と気になってしまうこともありますよね。
そんなときは、まず洗濯機の状態を自分で確認してみましょう。
スマートフォンの騒音計アプリを使って、自室内の音を測る方法もあります。ただし、自分の部屋で測った数値だけでは、振動が隣室や上下階にどのように伝わり、どれくらい響いているのかまでは正確に判断できません。
そのため、音の大きさだけを気にするよりも、まずは「大きな振動につながる原因がないか」を一つずつ確認していくことが大切です。
以下の手順に沿って、洗濯機の状態をチェックしてみましょう。
- 洗濯機が水平になっているか確認する
まずは、洗濯機本体に付いている水準器を見てみましょう。
気泡が円の赤い線の内側にきちんと収まっていれば、水平に設置されている状態です。
水準器が付いていない場合は、市販の水平器やスマートフォンの水平器機能を使って、洗濯機の天面が水平になっているか確認できます。
もし傾いている場合は、洗濯機の下部にある「調節脚」を回して高さを少しずつ調整し、できるだけ水平になるように整えましょう。
- 壁や家具に触れていないか確認する
次に、洗濯機を前後左右から見て、壁や洗面台、棚などに本体が触れていないか確認します。
停止しているときは触れていなくても、運転中の揺れによって壁や家具にぶつかることがあります。
メーカーの設置説明書も確認し、壁などから空けておくよう指定されている距離がきちんと確保されているか見てみましょう。
- 脚が浮いてガタついていないか確認する
意外と見落としやすいのが、洗濯機の脚のガタつきです。
洗濯機の天面を対角線方向から両手で軽く押し、本体を揺らしてみてください。
「ガタッ」と動いたり、特定の脚だけが浮いているように感じたりする場合は、4本の脚が均等に床や洗濯パンへ接していない可能性があります。
その場合は、浮いている脚の調節ネジを回し、4つの脚すべてがしっかり床に接するよう調整してみましょう。
- 脱水時の振動や異音を確認する
通常どおり洗濯物を入れて運転し、脱水の回転が速くなったタイミングで、洗濯機の様子を確認します。
本体全体が大きく揺れて移動しそうになっていないか、「ゴンゴンゴン」「ガラガラガラ」といった、何かがぶつかるような異音が聞こえていないかチェックしてみましょう。
もし、手で押さえたくなるほど激しく揺れている場合は、振動が床へ強く伝わっている可能性があります。
いつもと明らかに違う揺れ方や音がする場合は、そのまま使い続けず、設置状態などを改めて確認してみてください。
- 管理規約や使用細則も確認する
マンションやアパートに住んでいる場合は、管理規約や使用細則も一度確認しておくと安心です。
建物によっては、洗濯機を使用できる時間帯や、設置方法について独自のルールが決められていることがあります。
たとえば、防振マットの使用などについてルールが設けられていないか、冊子や案内をチェックしてみましょう。
ここまで確認して特に問題が見つからなければ、必要以上に心配しすぎなくてもよいでしょう。
一方で、洗濯機が大きく傾いていたり、脱水時に激しく揺れたりする場合は、振動が周囲へ伝わっている可能性があります。
気になる症状があるときは、まず設置状態を見直し、原因になりそうなところから一つずつ整えていきましょう。
8. マンションで洗濯機を使う時間はどう考える?
マンションで洗濯機を使うときは、音の大きさだけでなく「使う時間帯」にも気を配りたいところです。
同じくらいの音でも、昼間と夜では感じ方が大きく変わります。周囲が静かな時間ほど、洗濯機の音や振動が目立ちやすくなるためです。
ただし、「何時から何時までなら必ず使ってよい」という全国共通のルールがあるわけではありません。
そのため、まずはマンションごとの決まりを確認しながら、周囲の生活時間にも配慮して考えていくと安心です。
8-1. まず管理規約・使用細則を確認する
最初に確認しておきたいのが、マンションの「管理規約」や「使用細則」です。
分譲・賃貸にかかわらず、マンションには住民が気持ちよく暮らすためのルールが設けられていることがあります。
たとえば、騒音への配慮から「洗濯機や掃除機の使用は午前7時から午後9時まで」といった時間帯が決められているケースもあります。
まずは、ご自身のマンションでは洗濯機の使用時間について決まりがないか、一度確認してみましょう。
もし時間帯が明記されている場合は、そのルールに合わせて使用することが大切です。
「何時までなら大丈夫かな?」と迷ったときも、最初に管理規約を確認しておけば判断しやすくなります。
8-2. 夜間・早朝ほど音や振動に配慮する
管理規約に具体的な時間が書かれていない場合でも、夜間や早朝は少し注意しておくと安心です。
ひとつの目安として、朝8時ごろから夜20時〜21時ごろまでを意識すると、生活音によるトラブルを避けやすくなります。
では、なぜ同じ洗濯機なのに、夜になると音が気になりやすいのでしょうか。
夜間は交通量や周囲の生活音が減り、昼間よりも静かな環境になります。
こうした普段から周囲にある音は「暗騒音」と呼ばれます。暗騒音が小さくなると、それまで周囲の音にまぎれていた洗濯機のモーター音や、脱水時の振動が目立ちやすくなるのです。
昼間ならそれほど気にならない「ゴーッ」「ガタガタ」といった音でも、静かな夜には思った以上に響いて聞こえることがあります。
また、夜間や早朝は眠っている方も多い時間帯です。眠っているときに振動や音が続くと、普段以上に気になってしまうこともあります。
とはいえ、仕事や家事の都合で、どうしても洗濯が遅い時間になってしまう日もありますよね。
そんなときは、できるだけ早めに洗濯を始めたり、特に振動が出やすい脱水が遅い時間にならないよう調整したりすると、周囲への配慮につながります。
8-3. 静音モデルでも時間帯への配慮は必要
最近は、インバーターを搭載した静音性の高い洗濯機も増えています。
「静かな洗濯機なら、夜に使っても大丈夫なのでは?」と思う方もいるかもしれません。
たしかに、静音性の高いモデルはモーターの駆動音が抑えられており、洗いやすすぎの音が気になりにくいものもあります。
ただし、静音モデルであっても、脱水時の振動まで完全になくなるわけではありません。
脱水では洗濯物を入れた槽が高速で回転するため、その振動が床や壁などを通して周囲に伝わることがあります。こうした振動による音は「固体伝播音」と呼ばれます。
とくに夜の静かな時間帯では、モーター音そのものは小さくても、「低く響く振動」が下の階などで気になることも考えられます。
そのため、静音モデルを使っている場合でも、「静かな洗濯機だから時間は気にしなくても大丈夫」と考えるのではなく、周囲が眠る時間帯には少し配慮しておくと安心です。
洗濯機の性能だけに頼るのではなく、マンションのルールと時間帯の両方を意識することが、気持ちよく暮らすためのポイントです。
9. マンションで洗濯機の音を抑える方法
「洗濯機の音や振動、もしかして周りの部屋にも響いているかも……」と気になることはありませんか?
マンションでは、ちょっとした振動でも床や壁を通して伝わることがあります。とはいえ、大掛かりな工事をしなくても、自分でできる対策はいくつかあります。
まずは洗濯物の入れ方や洗濯機の設置状態を見直し、それでも気になる場合は防振アイテムを取り入れてみるのがおすすめです。
ここでは、取り入れやすいものから順番にご紹介します。
9-1. 洗濯物の量と偏りを見直す
まず見直したいのが、洗濯物の量と入れ方です。
洗濯機いっぱいに衣類を詰め込んでしまうと、本体に負担がかかり、脱水するときの揺れが大きくなることがあります。洗濯物は詰め込みすぎず、使用している洗濯機の説明書に記載された容量を守るようにしましょう。
また、洗濯物の偏りにも注意が必要です。
バスタオルやジーンズのように、水を吸うと重くなるものばかりをまとめて入れると、脱水時に片側へ偏りやすくなります。Tシャツや下着などの軽い衣類も組み合わせながら、バランスよく入れてみてください。
洗濯ネットを使う場合も、一つの大きなネットにたくさん詰め込むのは避けたほうが安心です。水を含んだネットが大きなかたまりになり、揺れの原因になることがあります。
ネットをいくつかに分けて使うと、洗濯物の偏りを抑えやすくなります。
9-2. 洗濯機を水平に設置する
洗濯物の量を見直しても揺れが気になる場合は、洗濯機がきちんと水平に置かれているか確認してみましょう。
本体が少し傾いているだけでも、脱水時に「ガタガタ」と大きく揺れることがあります。
洗濯機に水準器が付いている場合は、気泡が中央にあるかチェックしてみてください。中央からずれているようなら、本体下部にある高さ調整用の脚を使って調整します。
ほんの少し傾きを直すだけでも、揺れが落ち着くことがあります。
ただし、洗濯機はかなり重いため、無理に持ち上げたり動かしたりするのは避けましょう。調整方法がわからないときは、取扱説明書を確認しながら行うと安心です。
9-3. 壁などへの接触を防ぐ
意外と見落としやすいのが、洗濯機と壁の接触です。
本体の側面や背面が壁に触れていると、洗濯機の揺れがそのまま壁へ伝わり、隣の部屋などに音が響きやすくなることがあります。
壁との間隔が狭い場合は、メーカーの設置説明書に記載されている距離を確認し、必要に応じて少し位置を調整してみましょう。
洗濯機を動かすのは大変なので、一人で無理をする必要はありません。
また、本体だけではなく、排水ホースが壁に当たって音を出していることもあります。「パタパタ」「コツコツ」といった音が聞こえる場合は、ホースの位置も一度確認してみてください。
本体や壁に当たらないよう整えるだけで、気になっていた音が軽くなる場合があります。
9-4. 防振マットや防振ゴムを検討する
洗濯機の設置状態を整えても振動が気になる場合は、防振マットや防振ゴムを取り入れる方法もあります。
洗濯機の脚の下に敷くことで、本体から床へ伝わる振動をやわらげるためのアイテムです。
とくにマンションでは、床を通して下の階へ振動が伝わることもあるため、こうしたアイテムが役立つことがあります。
ただし、何でも重ねて敷けばよいわけではありません。
柔らかすぎる素材を使ったり、防振マットを何枚も重ねたりすると、本体がかえって不安定になることがあります。
選ぶときは、洗濯機用として販売されているものの中から、使用している洗濯機の重さに対応した製品を選びましょう。
設置する際は、4本の脚に均等に敷き、本体が傾いていないかもあわせて確認しておくと安心です。
9-5. 異常音がある場合は点検する
ここまで対策しても「キュルキュル」「ガガガガ」といった聞き慣れない音が続く場合は、洗濯物の入れ方や設置方法だけが原因ではない可能性があります。
洗濯機内部の部品に不具合が起きていたり、小銭やヘアピンなどの異物が入り込んでいたりするケースも考えられます。
とくに、これまで聞いたことのない大きな音が突然するようになった場合は、無理に使い続けないほうが安心です。
異音の原因によっては、自分で分解して確認すると故障や事故につながるおそれがあります。
まずは使用を控え、メーカーの相談窓口や修理業者に点検を依頼してみましょう。使用年数や修理費用によっては、買い替えを検討するのも一つの方法です。
洗濯機の音対策は、いきなり特別なものを用意しなくても大丈夫です。
まずは洗濯物の量や偏り、洗濯機の傾き、壁との接触といった身近なところから確認してみてください。小さな見直しだけでも、音や振動が気になりにくくなることがあります。
10. 洗濯機の音で近隣トラブルになった場合の対応
できるだけ気をつけていても、間取りや建物の構造によっては、洗濯機の音や振動が思っている以上に周囲へ伝わってしまうことがあります。
自分ではそれほど大きな音に感じていなくても、別の部屋では強く響いているケースも少なくありません。
ここでは、自分の洗濯機について苦情を受けた場合と、反対にほかの部屋の洗濯機の音に悩んでいる場合、それぞれの対応方法をわかりやすくご紹介します。
10-1. 自分の洗濯機について苦情を受けた場合
下の階や隣の部屋から「洗濯機の音がうるさい」と直接言われたり、手紙などで苦情を受けたりすると、驚いてしまうかもしれません。
「自分の部屋ではそこまでうるさく感じないのに……」と戸惑うこともあるでしょう。
ただ、先ほどお伝えしたように、音や振動の伝わり方は部屋によって異なります。自分の部屋では気にならなくても、相手の部屋には強い振動が響いている可能性があります。
まずは、不快な思いをさせてしまったことについて、ひと言お詫びを伝えるとよいでしょう。
そのうえで、
「何時頃の音が気になりますか?」
「振動とモーター音では、どちらが気になりますか?」
など、できるだけ具体的に状況を聞いてみます。
気になる時間帯や音の種類がわかれば、対策もしやすくなります。
たとえば、相手が眠っている時間帯を避けて洗濯機を使ったり、防振ゴムを設置したりする方法があります。
対策をしたあとは、
「防振ゴムを設置してみたのですが、まだ音は響いていますか?」
と様子を確認してみるのもおすすめです。
きちんと対応していることが伝わると、相手にも安心してもらいやすくなり、トラブルが大きくなるのを防ぐことにつながります。
10-2. 他の部屋の洗濯機がうるさい場合
反対に、上の階や隣の部屋から聞こえる洗濯機の音に悩まされることもあります。
毎日のように大きな音が続けば、イライラしたり、「壁を叩いて知らせたい」と感じたりすることもあるかもしれません。
ただ、壁を叩き返すなどの行動は、相手も感情的になってしまい、かえってトラブルが大きくなる可能性があります。できるだけ避けたほうが安心です。
まずは、いつ、どのような音が聞こえているのかを客観的に記録してみましょう。
たとえば、
「○月○日、23時20分頃から約30分間、脱水時のようなガタガタという音が聞こえた」
といった形でメモを残しておくと、あとから状況を説明しやすくなります。
必要に応じて、スマートフォンの録音・録画機能を使って記録しておくのもひとつの方法です。
また、「上の階から聞こえる」と感じていても、実際には斜め上や隣の部屋から、壁や床を伝って音が響いている場合もあります。
最初から音の発生源を決めつけず、「この時間帯に、このような音が聞こえている」という事実を整理しておくことが大切です。
10-3. 直接対立する前に管理会社などへ相談する
洗濯機の騒音が続くと、「直接言いに行ったほうが早いのでは?」と考えることもあるかもしれません。
ただ、騒音の問題はお互いに感情的になりやすいため、相手の部屋へ直接苦情を伝えに行くよりも、まずは第三者へ相談するほうが安心です。
マンションであれば管理会社、賃貸住宅であれば大家さん、分譲マンションであれば管理組合などに相談してみましょう。
その際は、あらかじめ記録しておいた「音が聞こえた日時」「どのくらい続いたか」「どのような音だったか」といった情報を伝えると、状況を理解してもらいやすくなります。
管理会社では、最初の対応として、すべての住戸に向けて「洗濯機を使用する時間帯や振動への配慮」をお願いするお知らせを掲示したり、ポストへ配布したりすることがあります。
特定の部屋を名指しせずに注意を呼びかけてもらえるため、相手との直接的な対立を避けやすい方法です。
それでも状況が改善しない場合は、音が発生している可能性のある部屋へ、管理会社から個別に連絡してもらえないか相談してみましょう。
騒音トラブルは、当事者同士だけで解決しようとすると、お互いの感情がぶつかってしまうことがあります。
第三者に間に入ってもらうことで、少し距離を置きながら、落ち着いて解決を目指しやすくなります。
11. マンションの洗濯機の音に関するよくある質問
ここでは、マンションで洗濯機を使うときに気になりやすい「音」や「振動」について、よくある疑問をQ&A形式でわかりやすくご紹介します。
「うちの洗濯機の音、大丈夫かな?」と気になっている方は、ぜひ参考にしてみてください。
11-1. 鉄筋コンクリートなら洗濯機の音は聞こえませんか?
鉄筋コンクリート造(RC造)は壁の密度が高いため、モーター音や水がはねる音など、空気を通して伝わる音は比較的聞こえにくい傾向があります。
ただし、注意したいのが脱水時の「振動」です。
洗濯機が大きく揺れると、その振動が床や壁を伝わり、別の部屋まで響くことがあります。こうした床や壁を通して伝わる音は「固体伝播音」と呼ばれています。
そのため、RC造だからといって、洗濯機の音をまったく気にしなくてよいわけではありません。
防振マットを使ったり、夜遅い時間の使用を控えたりすると、より安心して洗濯機を使えるでしょう。
11-2. 下の階の洗濯機の音は上の階にも聞こえますか?
はい、下の階で使っている洗濯機の音や振動が、上の階まで伝わることはあります。
洗濯機の振動が床に伝わると、建物の柱や壁などを通して、上下方向へ広がっていくことがあるためです。
そのため、「洗濯機の音は下の階にだけ響く」とは限りません。
特に深夜や早朝など、周囲が静かな時間帯は、小さな振動でも気になりやすくなります。「どこからか低い音が響いてくる」と感じることもあるでしょう。
上下どちらの階に住んでいても、使用する時間帯や振動への対策を少し意識しておくと安心です。
11-3. 上の階の洗濯機が聞こえなければ、自分の洗濯機も大丈夫ですか?
上の階から洗濯機の音が聞こえないからといって、自分の洗濯機の音も周囲に響いていないとは限りません。
たとえば、上の階では防振マットを使っていたり、洗濯物を詰め込みすぎないようにしていたりと、振動を抑える工夫をしている可能性があります。
一方、自宅の洗濯機が傾いていたり、洗濯物を入れすぎていたりすると、脱水時の振動が思っている以上に床へ伝わることもあります。
自分の部屋ではそれほど大きな音に感じなくても、下の階では振動として気になるケースもあります。
「上から聞こえないから大丈夫」と考えるよりも、洗濯機が水平に設置されているか、脱水時に大きく揺れていないかなどを一度確認しておくと安心です。
11-4. ドラム式洗濯機なら夜でも大丈夫ですか?
ドラム式洗濯機は、節水性や乾燥機能に優れているものが多く、とても便利です。
ただし、音が静かな機種だからといって、夜間でも必ず問題なく使えるとは限りません。
ドラム式洗濯機は本体が重いものも多く、洗濯物の量や偏り、設置状況によっては、脱水時の振動が床に伝わることがあります。
インバーターを搭載した機種ではモーター音が静かなこともありますが、「音が静か=振動もまったく伝わらない」というわけではありません。
マンションでは、できるだけ深夜や早朝を避け、周囲が活動している時間帯に使うと安心です。
どうしても夜に使う必要がある場合は、防振マットを敷いたり、洗濯物を詰め込みすぎないようにしたりと、できる範囲で振動を抑える工夫をしてみてください。
11-5. 防振マットを敷けば洗濯機の音は完全になくなりますか?
防振マットや防振ゴムを使うと、洗濯機から床へ伝わる振動をやわらげる効果が期待できます。
特に脱水時の「ブーン」「ゴトゴト」といった振動が気になる場合は、取り入れやすい対策のひとつです。
ただし、防振マットを敷いたからといって、すべての音や振動が完全になくなるわけではありません。
モーター音など空気中を伝わる音には効果が限られますし、洗濯物を入れすぎて洗濯機が大きく揺れている場合などは、防振マットだけでは十分に抑えられないこともあります。
まずは、洗濯機が水平に設置されているか、洗濯物を詰め込みすぎていないかを確認してみましょう。
そのうえで防振マットを組み合わせると、より効果的に振動対策ができます。
12. まとめ|洗濯機の音が聞こえなくても「絶対に響いていない」とは限らない
この記事では、「マンションでほかの部屋の洗濯機の音が聞こえないのはなぜなのか」、そして「自分の洗濯機の音も周囲に響いていないのか」という疑問について見てきました。
マンションの防音性能や間取りによっては、ほかの部屋で洗濯機を使っていても、空気を通して伝わる音(空気伝播音)がほとんど聞こえないことがあります。
ただ、洗濯機で気をつけたいのは、耳に聞こえる音だけではありません。
脱水時などに発生する振動は、床や壁を通して「固体伝播音」として伝わることがあります。そのため、周囲の洗濯機の音が聞こえないからといって、自分の洗濯機の振動も下の階や隣の部屋に伝わっていないとは、必ずしも言い切れません。
とはいえ、洗濯機を使うたびに「迷惑をかけているかも……」と心配しすぎる必要はありません。
大切なのは、音や振動が思わぬ場所へ伝わることもあると知ったうえで、できる範囲の対策をしておくことです。
まずは、洗濯機が水平に置かれているか、壁や周囲のものに触れていないか、脱水時に大きく揺れていないかを確認してみましょう。
あわせて、マンションの管理規約に洗濯機の使用時間について決まりがないか確認しておくと安心です。特に夜間や早朝は、できるだけ使用を避けるだけでも周囲への配慮につながります。
振動が気になる場合は、防振ゴムなどのアイテムを取り入れるのもひとつの方法です。ちょっとした対策でも、床や壁へ伝わる振動を抑えやすくなります。
マンションは、さまざまな生活リズムの人が暮らす場所です。
だからこそ、一人ひとりが少しだけ音や振動を意識することが、気持ちよく暮らすための大切なポイントになります。
基本的な使い方や時間帯に気を配れていれば、必要以上に神経質になることはありません。できることから少しずつ対策しながら、安心して洗濯機を使っていきましょう。

