洗濯機がすすぎできない・戻るなどの症状別の原因や対処法とは?確認すべきポイントを解説

洗濯機が急にすすぎで止まってしまったり、脱水に進まずに何度もすすぎを繰り返したりして、お困りではありませんか?

「ついに故障してしまったかもしれない」と焦るかもしれませんが、実は洗濯物の片寄りや給排水のちょっとした問題が原因で、自分で簡単に直せるケースも少なくありません。

特に「脱水しようとしたのに、また給水されてすすぎに戻ってしまう」という現象は、洗濯機が衣類の片寄りを直そうとする自動補正機能が働いているだけで、故障ではないことも多々あります。

この記事では、洗濯機ですすぎできないときにまず確認すべきポイントと、症状ごとの原因、自分でできる対処法から、修理を判断する基準までを詳しく解説します。

目次

1. 洗濯機ですすぎできないときにまず確認すること

洗濯機ですすぎができなかったり、すすぎの途中で止まってしまったりすると、「故障したのかな?」と心配になりますよね。

そんなときは、まず洗濯機がどのような状態になっているのかを確認してみましょう。

洗濯機には、異常を検知すると安全のために運転を止める機能が備わっています。そのため、すすぎが止まったからといって、必ずしも故障しているとは限りません。

「どのタイミングで止まったのか」「水は入っているのか」「エラーは表示されているのか」などを確認していくと、原因をある程度絞り込めます。

まずは、今の症状に近いものがないか、下の簡易診断表でチェックしてみてください。

1-1. 症状別の簡易診断表

症状のパターン考えられる主な原因まず最初に確認すること
すすぎの途中で止まる・エラーが出る洗濯物の片寄り、ふたの開き、給排水の異常エラーコード(表示)の内容、ふたがきちんと閉まっているか
すすぎで水が入らない(給水されない)給水側のトラブル(水栓、フィルター、断水など)水栓(蛇口)が開いているか、給水ホースが折れたり曲がったりしていないか
すすぎで水が抜けない(排水されない)排水側のトラブル(フィルター、ホースの詰まりなど)糸くずフィルター(排水フィルター)が詰まっていないか
すすぎで水がたまらない・すぐ抜ける排水弁に異物が挟まっている、ホースの先端位置排水ホースの先端が水に浸かっていないか、本体が傾いていないか
脱水からすすぎに戻る・繰り返す洗濯物の片寄り、泡の発生(自動補正機能の作動)洗濯物が一箇所に固まっていないか、洗剤を入れすぎていないか
エラー表示がないのに止まる電源トラブル、センサーの誤作動、機械部品の故障コンセントやブレーカーに問題がないか、異常な音やにおいがしないか

表を見ながら確認すると、「給水の問題なのか」「排水がうまくできていないのか」など、チェックする場所がわかりやすくなります。

慌てていろいろな部分を触るよりも、まずは症状をひとつずつ確認していきましょう。

1-2. 安全に関わる危険な症状がないか確認する

洗濯機の状態を確認するときは、危険な症状が出ていないかもチェックしておきましょう。

もし、次のような症状が見られる場合は、すぐに運転を止めて、電源プラグを抜いてください。

  • 焦げ臭いにおいがする
  • 本体から煙が出ている
  • 電源コードやプラグが異常に熱くなっている
  • ガリガリ、キュルキュルといった激しい異音がする
  • 本体が倒れそうなほど激しく揺れている
  • 洗濯機の下から大量に水が漏れている

このような症状がある場合は、モーターや基板などの部品に重大なトラブルが起きている可能性があります。

そのまま使用すると、火災や感電、水漏れによる被害につながるおそれもあるため、無理に自分で直そうとするのは避けましょう。

電源プラグを抜いて安全を確保したうえで、メーカーのサポート窓口や専門の修理業者へ相談してください。

反対に、焦げ臭さや激しい異音、水漏れなどの危険な症状が見られない場合は、ご自身で確認できる原因もあります。

次の項目から、すすぎができなくなる主な原因と対処法をひとつずつ見ていきましょう。

2. 洗濯機ですすぎできない主な原因

「すすぎができない」といっても、原因はひとつとは限りません。

洗濯機は基本的に、「洗い → 排水 → 脱水 → 給水 → すすぎ」といった工程を順番に進めています。そのため、途中のどこかでうまく動かない部分があると、次の工程へ進めなくなってしまうことがあります。

ここでは、すすぎができなくなる主な原因と、なぜそのような状態になるのかをわかりやすく見ていきます。

2-1. 洗濯物の片寄り・量・不適切な衣類

洗濯機が途中で止まってしまう原因としてよくあるのが、洗濯槽の中で起こる「洗濯物の片寄り」です。

すすぎに入る前には、いったん水を抜いて「中間脱水」を行います。このとき洗濯槽は高速で回転しますが、洗濯物が一か所に集まっていると、遠心力によって槽が大きく揺れてしまいます。

洗濯機には、こうした強い振動を感知するセンサーが備わっています。本体の転倒や部品の破損を防ぐため、揺れが大きいと自動的に回転を止める仕組みです。

片寄りを起こしやすい洗濯物の例:

  • バスタオルやジーンズなど: 水をたくさん吸って重くなるため、片側に寄ると大きな遠心力がかかりやすくなります。
  • 洗濯ネットへの詰め込み: 一つのネットに衣類をたくさん入れると、大きなかたまりのようになり、槽の中でうまく分散しないことがあります。
  • 少なすぎる洗濯物: 洗濯物が少なすぎる場合も、かえってバランスが取りにくく、振動しやすくなることがあります。
  • 防水性の衣類やマット: レインコート、サウナスーツ、おねしょシーツなどは水を通しにくいため、脱水時に水がうまく抜けず、強い振動につながることがあります。(※防水性衣類の洗濯・脱水は危険を伴うため、取扱説明書で禁止されている場合があります)

2-2. 洗剤の入れすぎによる大量の泡(泡検知)

洗剤を規定量より多く入れると、洗濯槽の中にたくさんの泡が発生することがあります。

近年の洗濯機、特にドラム式洗濯機には「泡センサー」が搭載されている機種があります。泡が多すぎると、水位センサーが正しく働きにくくなったり、水漏れにつながったりすることがあるため、運転をいったん止めて「泡消し運転」を行う場合があります。

泡消し運転では、給水と排水を繰り返しながら余分な泡を減らしていきます。

そのため、いつものようにすすぎへ進まず、「なかなか終わらない」「すすぎができていないように見える」と感じることがあります。

2-3. 給水できていない(すすぎで水が入らない)

すすぎをするためには、新しい水を洗濯槽に入れる必要があります。

ところが、何らかの理由で水が入ってこないと、洗濯機はしばらく給水を待ったあと、エラーを表示して停止することがあります。

給水できない主な理由:

  • 水栓(蛇口)が閉まっている: 洗濯前に閉めていた水栓を、うっかり開け忘れていることがあります。
  • 給水フィルターの詰まり: 洗濯機本体と給水ホースの接続部分には、水道水に含まれる砂や鉄さびなどを防ぐ小さな網状のフィルターがあります。ここが詰まると水の勢いが弱くなり、一定時間内に給水できずエラーになることがあります。
  • 断水や凍結: マンションの貯水槽清掃などによる断水や、冬場の冷え込みによる水道管・給水ホースの凍結も原因のひとつです。
  • 給水弁(電磁弁)の故障: 洗濯機の内部には、水の通り道を開け閉めする「給水弁」という部品があります。この部品に不具合が起きると、水栓が開いていても水が入らなくなることがあります。

2-4. 排水できていない(水が抜けない・たまらない)

すすぎ前の中間脱水では、まず洗濯槽の中にある水をしっかり排出します。

水が残ったままだと、洗濯機が「まだ水が入っている」と判断し、脱水やすすぎへ進めないことがあります。

排水できない主な理由:

  • 糸くずフィルターの詰まり: 洗濯中に出た糸くずやホコリがたまり、水の通り道をふさいでいることがあります。
  • 排水ホースの折れ・つぶれ: 洗濯機の裏側でホースが折れ曲がっていたり、本体の下敷きになってつぶれていたりすると、水がうまく流れません。
  • 排水口・排水トラップの詰まり: 洗濯機そのものではなく、床にある排水口に汚れや髪の毛などが詰まっている場合もあります。排水がうまくいかず、エラーにつながることがあります。

一方で、「すすぎで水を入れているのに、なかなか水がたまらない」という症状が出ることもあります。

この場合は、洗濯機内部の排水弁にヘアピンや硬貨などの異物が挟まり、弁がきちんと閉じていない可能性があります。給水しても同時に水が抜けてしまうため、いつまでたっても必要な水位までたまらなくなります。

2-5. 本体の傾きや設置状態

洗濯機そのものが水平に設置されていないことも、すすぎが進まない原因になる場合があります。

たとえば、4本ある脚のうち1本が浮いていて本体がガタついていると、少し回転しただけでも大きな振動が起こりやすくなります。

洗濯機には、槽の揺れを抑えるためのバランサーやサスペンションが備わっています。ただし、本体自体が大きく傾いていると、洗濯物が正常な状態でも片寄りと判断されやすくなります。

その結果、すすぎや脱水へ進めず、途中で止まってしまうことがあります。

2-6. ふた・ドア・エラー・チャイルドロック

洗濯機は安全のため、ふたやドアがきちんと閉まっていないと、脱水などの回転を伴う工程へ進まない仕組みになっています。

衣類がふたやドアに挟まっていたり、完全に閉まりきっていなかったりすると、エラーが表示されて運転が止まることがあります。

見た目ではしっかり閉じているように見えても、「ふたスイッチ」や「ドアロック部品」に不具合が起きているケースもあります。

この場合、実際には閉まっていても洗濯機側が「開いている」と判断し、運転を停止してしまうことがあります。

また、機種によってはチャイルドロックの設定によって操作が制限される場合もあるため、あわせて確認しておくと安心です。

2-7. センサーや制御系・機械部品の故障

ここまで確認しても原因が見当たらない場合は、洗濯機内部の部品に不具合が起きている可能性も考えられます。

  • 水位センサー(圧力スイッチ)の故障: 洗濯槽にどのくらい水が入っているのかを、圧力の変化から判断する部品です。不具合が起きると、水が入っていないのに「満水」と判断したり、反対に必要以上に給水を続けたりすることがあります。
  • サスペンション・ダンパーの劣化: 洗濯槽の揺れを吸収するバネやダンパーは、長く使用すると少しずつ劣化していきます。性能が落ちると、通常の洗濯物の量でも大きく揺れやすくなります。
  • 制御基板(マイコン)の故障: 洗濯機全体の動きをコントロールする、いわば「頭脳」にあたる部品です。ここに不具合が起きると、エラーが何度も出たり、運転の途中で電源が落ちたり、突然停止したりすることがあります。

3. 「脱水からすすぎに戻る」は故障とは限らない

Yahoo!知恵袋などの相談サイトでもよく見かけるのが、「脱水が始まったと思ったのに、また水が出てきてすすぎに戻ってしまった。これって故障?」という疑問です。

急に水が出てくると、「さっき脱水していたはずなのに……」と心配になりますよね。

でも、こうした動きが見られたからといって、すぐに故障と決まったわけではありません。多くの場合は、洗濯物の片寄りを直すために、洗濯機の「自動補正機能」が働いている可能性があります。

3-1. 自動補正機能(ほぐし・片寄り修正)の仕組み

前述したように、洗濯物が片側に寄ったまま高速で脱水すると、洗濯機が大きく揺れたり、ガタガタと音がしたりすることがあります。

そこで、多くの全自動洗濯機には、洗濯物の片寄りを自動で整える機能が備わっています。

自動補正の流れ:

  1. 脱水が始まり、洗濯槽が回転します。
  2. センサーが大きな振動や洗濯物の片寄りを検知します。
  3. 安全のため、いったん回転を止めます。
  4. 片寄った衣類をほぐすため、もう一度給水します。ここで「すすぎに戻った」と感じることがあります。
  5. 水の中でパルセーター(羽根)を回し、衣類をほぐしながらバランスを整えます。
  6. もう一度排水して、脱水をやり直します。

この動作が始まると、水が再び注がれたり、残り時間が長くなったりするため、「誤作動しているのかな?」「すすぎを何度も繰り返している?」と感じるかもしれません。

ですが実際には、洗濯機が安全に脱水できるように、衣類のバランスを整え直している場合があります。

「またすすぎに戻った!」と慌てる前に、まずは洗濯物の片寄りが原因になっていないか確認してみるとよいでしょう。

3-2. 何度もすすぎに戻って終わらない場合は注意

自動補正そのものは珍しい動作ではありませんが、何度も繰り返して、なかなか洗濯が終わらない場合は少し注意が必要です。

洗濯機は、片寄りが直らないと自動補正を何度か繰り返すことがあります。回数は機種によって異なりますが、それでも片寄りを解消できない場合は、最終的にエラーコード(例:「U11」や「C04」など)が表示されて停止することがあります。

また、自動補正を何度も繰り返すと、そのぶん給水や排水が増え、洗濯時間も長くなってしまいます。

もし「さっきから何度もすすぎに戻っているな」と気づいたら、洗濯機に任せ続けるより、一度停止して中の衣類を確認してみましょう。

絡まっている衣類をほぐしたり、片側に集まっている洗濯物を洗濯槽の中で均等になるよう整えたりすると、スムーズに脱水できることがあります。

一時停止して、衣類をほぐしてバランスを整える。

まずはこの方法を試してみると、意外とあっさり解消することもあります。

4. 洗濯機ですすぎできないときの対処法・自分でできる直し方

ここからは、洗濯機がすすぎの途中で止まってしまったときに、自分で確認できるポイントを順番にご紹介します。

突然止まると「故障したのかな?」と不安になりますが、洗濯物の片寄りや給排水のトラブルなど、ちょっとしたことが原因になっているケースもあります。まずは、できるところから一つずつ確認してみましょう。

なお、安全のため、作業前には必ず一時停止ボタンを押してください。水回りや部品に触れるときは、電源プラグを抜いてから作業すると安心です。

4-1. STEP1:エラー表示(エラーコード)を確認する

まずは、洗濯機の操作パネルを確認してみましょう。

液晶画面に文字や数字が表示されていたり、ランプが点滅していたりする場合は、「エラーコード」が出ている可能性があります。

「U12」「C02」「E21」など、アルファベットと数字を組み合わせた表示が出ている場合は、洗濯機が異常の内容を知らせてくれているサインです。

取扱説明書やメーカーの公式サイトでエラーコードを調べると、原因を絞り込みやすくなります。

一方で、エラー表示がないまま止まっている場合は、コンセントが抜けていないか、ブレーカーが落ちていないかも確認してみてください。それでも問題が見当たらない場合は、内部の制御基板などに不具合が起きている可能性もあります。

4-2. STEP2:洗濯物の量・片寄り・種類を見直す

すすぎの途中で止まったり、脱水に進んだあと再びすすぎに戻ったりするときは、洗濯物の片寄りが原因かもしれません。

洗濯物が一方向に寄ると、安全のために運転が止まることがあります。次の順番で中の状態を確認してみましょう。

  1. ふたを開けて中を見る:
    洗濯槽の中で、衣類がドーナツ状に偏っていたり、片側だけに寄っていたりしないか確認します。
  2. 手でやさしくほぐす:
    衣類が絡まっている場合は手でほぐし、洗濯槽の底にできるだけ均等に広がるよう置き直してみましょう。
  3. 洗濯物の量を調整する:
    洗濯ネットに衣類を詰め込みすぎている場合は、中身を少し減らしてみてください。
    反対に、バスタオルなど重いものが1枚だけ入っていると、バランスが崩れることがあります。その場合は、別のタオルを1〜2枚加えると改善することがあります。
  4. 防水性の衣類は取り出す:
    レインコートなど、防水性の高い衣類が入っている場合は取り出してください。

調整が終わったらふたを閉め、スタートボタンを押して運転が再開するか確認してみましょう。

4-3. STEP3:水栓・給水ホース・給水フィルターを確認する

すすぎの段階で水が入ってこない場合は、給水まわりに原因がある可能性があります。

まずは、次の3か所を確認してみましょう。

  1. 水栓の確認:
    蛇口がきちんと開いているか確認します。意外と見落としやすい部分なので、最初に見ておくと安心です。
  2. 給水ホースの確認:
    ホースが途中で折れ曲がったり、物に押されて潰れたりしていないか確認してください。ホースが圧迫されていると、水がうまく流れないことがあります。
  3. 給水フィルターの掃除:
    給水口のフィルターにゴミやサビが詰まっていると、水の流れが悪くなることがあります。

掃除するときは、次の手順で進めます。

  • 必ず水栓を閉めます。
  • 洗濯機側の給水ホースのナットを回し、ホースを外します。ホースの中に残った水がこぼれることがあるので、タオルを用意しておくと安心です。
  • 本体の給水口をのぞくと、網目状のフィルターがあります。
  • 古い歯ブラシなどを使い、網目に詰まったゴミやサビをやさしく落とします。
  • 掃除が終わったらホースを元通りに接続し、水栓を開けて水漏れがないか確認してください。

4-4. STEP4:排水フィルター(糸くずフィルター)を掃除する

すすぎの途中で水が抜けずに止まってしまう場合は、排水フィルターにゴミが詰まっている可能性があります。

洗濯機のタイプによって確認する場所が少し違います。

  • 縦型洗濯機の場合:
    洗濯槽の内側についている糸くずフィルターを外し、中にたまったゴミや糸くずを取り除きます。
  • ドラム式洗濯機の場合:
    本体下部にある排水フィルター(糸くずフィルター)を確認します。

ただし、ドラム式洗濯機は少し注意が必要です。

槽内に水が残っている状態で排水フィルターを開けると、水が一気に流れ出し、床が水浸しになることがあります。

必ず取扱説明書に記載されている「強制排水」などの手順に従って、先に水を抜いてください。

洗面器やタオルを用意し、フィルターを少しずつ緩めながら、水が出てこないことを確認してから開けると安心です。

4-5. STEP5:排水ホース・排水口の詰まりや折れを確認する

排水フィルターを掃除しても水が抜けないときは、排水ホースや排水口も確認してみましょう。

  1. 排水ホースを確認する:
    洗濯機本体から床の排水口まで伸びているホースを見て、途中で潰れたり、折れ曲がったりしていないか確認します。ホースが大きくたるみ、水が流れにくい状態になっていないかも見ておきましょう。
  2. 排水口をお手入れする:
    排水ホースを排水口から外し、排水トラップ(においの逆流を防ぐための部品)を確認します。髪の毛や洗剤のカスなどが混ざり、ヘドロ状の汚れになって詰まっていることがあります。汚れている場合は、古い歯ブラシや浴室用洗剤などを使い、部品の汚れをやさしく洗い流してみてください。

4-6. STEP6:本体の水平状態やガタつきを確認する

洗濯機が傾いていると、運転中に大きな振動が起こり、安全装置が働いて止まってしまうことがあります。

設置状態も一度確認してみましょう。

  1. 洗濯機本体を両手で持ち、対角線方向に軽く揺らしてみます。ガタガタと動く場合は、脚の高さが合っていない可能性があります。
  2. 本体に水準器が付いている場合は、気泡が円の中央に入っているか確認します。
  3. 本体が傾いている場合は、前面下部などにある「調節脚」を回して高さを調整します。四つの脚がしっかり床につき、本体が水平になるように整えてみてください。

無理に本体を持ち上げると危ないため、動かしにくい場合は一人で作業しないようにしましょう。

4-7. STEP7:取扱説明書・メーカー公式サポートを確認する

ここまで確認しても改善しない場合や、見慣れないエラーコードが表示されている場合は、取扱説明書も確認してみましょう。

「故障かな?と思ったら」「エラー表示について」といったページに、症状ごとの対処方法がまとめられていることがあります。

取扱説明書をなくしてしまった場合でも、メーカーの公式サイトから確認できることがあります。

洗濯機本体のシールなどに記載されている型番を調べ、メーカーサイトで検索してみてください。機種によっては、取扱説明書をPDFで確認できたり、サポートページやチャットで対処方法を調べられたりします。

4-8. STEP8:改善しなければメーカー・販売店等へ相談する

ここまで試してもすすぎができない場合は、水位センサーや電磁弁、制御基板など、洗濯機内部の部品に不具合が起きている可能性があります。

こうした内部部品は、一般の方が分解して修理するのはおすすめできません。感電や水漏れにつながるおそれがあるため、無理に触らず専門の修理窓口へ相談しましょう。

保証期間内であれば、まずは購入した販売店に問い合わせてみてください。

保証期間が過ぎている場合は、メーカーの修理窓口に点検を依頼すると安心です。

自分で確認できるところを一通り試しても改善しないときは、それ以上無理をせず、プロに任せることも大切です。

5. 縦型・ドラム式で確認したいポイントとメーカー別の特徴

洗濯機は「縦型」と「ドラム式」で仕組みが異なるため、すすぎの方法や確認したいポイントも少し変わります。

また、エラーコードの表示方法にもメーカーごとの特徴があります。
「いつもと動きが違うかも?」と感じたときは、まず洗濯機のタイプやエラー表示を確認してみましょう。

5-1. 縦型洗濯機とドラム式洗濯機の構造的な違い

縦型洗濯機の場合:

縦型洗濯機は、洗濯槽にたっぷりの水をため、底にある「パルセーター」を回転させて水流をつくりながら洗います。

すすぎのときにも水をためるため、うまく給水できないとエラーが表示され、運転が止まることがあります。

また、洗濯物が片寄ってしまうのも、縦型ではよく見られるケースです。
洗濯物が槽の底にドーナツ状に張り付くと、脱水時のバランスが崩れてしまうことがあります。

このようなときは、いったん運転を停止して、絡まった洗濯物を手でほぐしてから入れ直してみてください。片寄りが解消されると、そのまま運転を再開できる場合があります。

ドラム式洗濯機の場合:

ドラム式洗濯機は、洗濯槽を横向き、または斜めに回転させ、衣類を持ち上げて上から落とす「たたき洗い」が基本です。

すすぎのときも、縦型のようにたっぷりと水をためるわけではありません。少量の水を衣類に含ませながら、ドラムを回転させてすすいでいきます。

そのため、

「水がほとんど見えないけれど、ちゃんとすすげているの?」

と不安になることもあるかもしれません。

ただし、ドラム式では水があまり見えなくても、正常にすすぎが行われている場合があります。見た目だけで故障と判断しなくても大丈夫です。

一方で、ドラム式で気をつけたいのが「排水フィルター」の取り扱いです。

すすぎの途中でエラーが出てドアが開かない場合でも、すぐに本体下部の排水フィルターを開けるのは避けましょう。洗濯機の中に水が残っていると、大量の水が流れ出してしまうおそれがあります。

また、ドラム式は泡を検知するセンサーが働く機種もあり、洗剤を入れすぎると泡が多くなり、運転が止まることがあります。

洗剤は多く入れれば汚れがよく落ちるわけではないため、メーカーが指定している適量を守ることも大切です。

5-2. 主要メーカー別・エラーや自動補正の特徴

エラーコードの表示方法や、異常を検知したときの動きはメーカーによって異なります。

同じメーカーでも機種によって表示内容が異なる場合があるため、詳しい内容はお使いの洗濯機の取扱説明書もあわせて確認してみてください。

  • Panasonic(パナソニック):
    ユーザー側で対処できるエラーは、「U」から始まるコードで表示されます。
    たとえば、U11は排水異常、U12はふた開異常、U13は片寄り異常、U14は給水異常などです。

一方、部品の故障など修理が必要な場合は、「H」から始まるエラーが表示されます。

  • 日立(HITACHI):
    「C」から始まるエラーコードが表示されることが多く、C01は給水、C02は排水、C04は片寄りなどを示します。

部品の故障が考えられる場合には、「F」から始まるコードが表示されます。

  • 東芝(TOSHIBA):
    「C」や「E」から始まるエラーコードが一般的です。
    たとえば、C1は排水、C51は給水に関するエラーとして表示されます。

また、片寄りなどを自動で補正するため、すすぎをやり直すことがあります。こうした動作について、取扱説明書に「異常ではありません」と案内されている場合もあります。

  • シャープ(SHARP):
    「C」または「E」から始まるエラーが表示されます。
    代表的なものには、C01の給水、C04のふた、C02の排水などがあります。

プラズマクラスターなど独自の機能を搭載した機種も多いため、各種センサーに関するエラーが細かく分けられている場合があります。

  • AQUA(アクア):
    「E」と数字を組み合わせたエラー表示が使われる機種があります。
    たとえば、E1は排水、E4は給水などです。

機種によっては、「U」から始まるエラーコードが使われることもあります。

なお、多くの洗濯機には、洗濯物の片寄りを検知すると自動で給水し、衣類をほぐしてバランスを整えようとする機能があります。

そのため、脱水に進んだはずなのに再び給水が始まったり、すすぎをやり直したりしても、必ずしも故障とは限りません。

何度も同じ動作を繰り返して停止してしまう場合は、洗濯物の片寄りや給排水の状態、表示されているエラーコードを確認してみましょう。

6. 何をしてもすすぎできないなら修理を検討する

フィルターの掃除や洗濯物の片寄りの修正、ホースの確認など、自分でできる対処を試しても改善しない場合は、洗濯機本体が故障している可能性があります。

「毎回すすぎの途中で止まってしまう」「電源を入れ直しても、すぐに同じエラーが表示される」といった状態が続くなら、無理に使い続けず、修理を検討してみましょう。

6-1. すぐに使用を中止したほうがよい危険な症状

すすぎができないだけでなく、次のような症状も見られる場合は注意が必要です。

無理にもう一度動かそうとせず、まずは洗濯機の使用を中止して、コンセントを抜いておきましょう。

  • エラーコードが、基板やモーターなどの部品故障を示している。
  • すすぎの途中で「バキッ」「ガリガリ」など、金属がこすれるような異常音がする。
    軸受けやモーターなどが破損している可能性があります。
  • 焦げ臭い、ゴムが焼けたようなにおいがする。
    モーターに大きな負荷がかかっていたり、配線に異常が起きていたりする可能性があります。
  • 洗濯機の底から大量の水が漏れている。
    内部のホースが破れていたり、洗濯槽などに不具合が起きていたりすることがあります。

こうした症状がある状態で使い続けると、火災や水漏れなど、別のトラブルにつながるおそれがあります。

安全のためにも、自分で洗濯機を分解して修理しようとはせず、メーカーや修理業者に相談するようにしてください。

6-2. 修理依頼か買い替えかの判断基準

いざ修理を依頼しようと思っても、「修理したほうがいいのか、それとも新しい洗濯機に買い替えたほうがいいのか」と迷ってしまいますよね。

そんなときは、保証期間や使用年数、修理費用などを目安に考えてみましょう。

  • 保証期間内かどうか:
    購入から1年以内のメーカー保証や、家電量販店などの延長保証期間内であれば、無償で修理してもらえる可能性があります。まずは保証書や購入時の書類を確認し、対象になっている場合は修理を依頼してみましょう。
  • 使用年数(耐用年数):
    洗濯機の設計上の標準使用期間は、一般的に7年前後がひとつの目安とされています。また、メーカーが修理用部品を保有している期間にも限りがあります。長く使っている洗濯機でセンサーや基板などが故障すると、修理費用が高くなるだけでなく、修理後に別の部品で不具合が起こる可能性もあります。購入から7年以上たっている場合は、修理費用と洗濯機の状態を比べながら、買い替えも選択肢に入れてみるとよいでしょう。
  • 修理費用の見積もり:
    基板やモーターなどの交換が必要になると、出張費を含めて修理費用が高くなることがあります。修理費用が新しい洗濯機を購入する金額に近づいている場合は、修理だけにこだわらず、買い替えた場合の費用もあわせて比較してみましょう。新しい洗濯機の価格の半分を超えるようであれば、買い替えを検討するひとつの目安になります。

7. すすぎできないトラブルを防ぐ日常的な方法

洗濯機のトラブルは、毎日のちょっとしたお手入れや使い方を意識することで予防しやすくなります。すすぎの途中でエラーが起きないように、普段から次のポイントをチェックしておくと安心です。

  • 洗濯物を入れすぎない: 洗濯物をぎゅうぎゅうに詰め込んだり、反対に少なすぎたりすると、洗濯槽の中でバランスが崩れることがあります。洗濯槽の7〜8割程度を目安にすると、バランスよく回転しやすくなります。
  • 洗剤はきちんと量る: 洗剤をつい多めに入れてしまうと、泡立ちすぎてセンサーエラーにつながることがあります。洗剤のパッケージに書かれている量を確認し、適量を使うようにすると安心です。
  • 洗濯ネットに詰め込みすぎない: 1つの洗濯ネットにたくさんの衣類を入れるのではなく、1〜2枚程度を目安にすると、洗濯物が偏りにくくなります。
  • フィルターは定期的にお掃除する: 糸くずフィルターは毎回〜週に1回程度を目安に確認しておくのがおすすめです。排水口や給水フィルターも数ヶ月に1回ほどチェックしておくと、給排水トラブルの予防につながります。
  • 洗濯前にポケットを確認する: ヘアピンや小銭、ティッシュなどがポケットに入ったままだと、排水部分に詰まり、故障につながることがあります。洗濯機に入れる前に、ポケットの中をさっと確認しておくと安心です。

8. 洗濯機のすすぎに関するよくある質問(FAQ)

洗濯機の「すすぎができない」「途中で止まってしまう」といったトラブルについて、よくある疑問をQ&A形式でわかりやすくご紹介します。

「これって故障なの?」と不安になったときは、ぜひ参考にしてみてください。

8-1. 洗濯機ですすぎだけできないのは故障ですか?

回答:必ずしも故障とは限りません。

洗いまでは問題なくできていても、すすぎに入る前の中間脱水で「洗濯物の片寄り」や「排水の詰まり」が起こると、すすぎに進めず止まってしまうことがあります。

まずは、洗濯機にエラーが表示されていないか確認してみましょう。

あわせて、洗濯物をいったんほぐして入れ直したり、糸くずフィルターを掃除したりすると改善することもあります。

8-2. すすぎと脱水を何度も繰り返すのはなぜですか?

回答:洗濯機の「自動補正機能」が働いている可能性があります。

脱水するときに洗濯物が片寄ると、洗濯機が大きく揺れてしまうことがあります。

そのまま脱水を続けると危険なため、洗濯機がいったん脱水を止め、水を入れて衣類をほぐし、片寄りを直そうとすることがあります。

そのため、見た目には「またすすぎに戻った?」と感じることがあるのです。

何度か繰り返しても片寄りが直らない場合は、エラーが表示されて停止することもあります。

そのようなときは、一度洗濯物を取り出してほぐし、できるだけ均等になるように入れ直してみましょう。

8-3. ドラム式洗濯機ですすぎの時に水がたまらないのは正常ですか?

回答:多くの場合は正常な動作です。

水が見えないと、「ちゃんとすすげているのかな?」と少し心配になりますよね。

縦型洗濯機は、ある程度の水をためてすすぐタイプが一般的です。一方、ドラム式洗濯機は少量の水を衣類に含ませ、ドラムを回転させながらすすぎを行います。

そのため、窓から見て水がたまっていないように見えても、衣類が濡れた状態で回転していれば、すすぎが行われている場合があります。

8-4. エラー表示がないのにすすぎで止まるのは故障ですか?

回答:電気系統や制御基板などの不具合が関係している可能性もあります。

エラー表示が出ないまま突然電源が切れたり、途中で止まったりする場合は、少し注意が必要です。

まずは、コンセントが抜けかけていないか、ゆるんでいないかを確認してみましょう。

問題が見当たらない場合は、洗濯機の動きをコントロールする制御基板(マイコン)の不具合や、モーターを守るための保護装置が働いている可能性もあります。

一度コンセントを抜き、15分ほど置いてから電源を入れ直してみてください。

それでも同じ症状が続く場合は、無理に使い続けず、メーカーや修理業者への相談を検討すると安心です。

8-5. 洗濯機の電源を入れ直して、最初からやり直しても大丈夫ですか?

回答:一時的なシステムエラーであれば、電源を入れ直すことで改善することもあります。

ただし、洗濯物の片寄りや排水の詰まりが原因の場合は、最初から洗濯をやり直しても、すすぎや脱水のタイミングで再び止まってしまうことがあります。

何度も最初から運転すると、水道代や電気代が余計にかかってしまうこともあります。

まずはエラー表示や洗濯物の片寄り、排水まわりなどを確認し、原因になりそうなものを取り除いてから運転を再開してみましょう。

8-6. 修理を依頼する場合の費用の目安は?

回答:故障している箇所によって異なりますが、約1万〜5万円程度がひとつの目安です。

修理費用は、故障している部品や作業内容によって大きく変わります。

たとえば、異物の除去や簡単なセンサー交換であれば1万〜2万円ほど、給水弁や排水弁の交換では1.5万〜3万円ほどが目安です。

制御基板やモーターの交換が必要になると、3万〜5万円以上かかることもあります。

また、修理料金には出張費や技術料などが加わる場合もあります。

メーカーの公式サイトには修理費用の目安が掲載されていることも多いため、依頼する前に一度確認しておくと安心です。

9. まとめ

洗濯機がすすぎの途中で止まってしまうトラブルは、意外とよくあります。

主な原因は、大きく分けると次の3つです。

  1. 洗濯物が片寄っている、または量が多すぎる(自動補正機能によるすすぎ戻り)
  2. 給水がうまくできていない(水栓、給水フィルターの詰まり)
  3. 排水がうまくできていない(糸くずフィルター、排水口の詰まり)

「故障かもしれない」と心配になるかもしれませんが、すぐに修理を依頼する前に、まずは自分で確認できるところから見ていきましょう。

操作パネルにエラーが表示されていないか確認したうえで、洗濯槽の中の衣類をほぐして片寄りを整えたり、給水・排水まわりのフィルターにたまったゴミを取り除いたりしてみてください。

また、「脱水しようとしたのに、またすすぎに戻ってしまう」という動きも、必ずしも故障とは限りません。

洗濯物のバランスが崩れていると、洗濯機が安全に脱水できる状態へ整えようとして、自動ですすぎに戻ることがあります。そんなときは、いったん洗濯物をほぐして入れ直すだけで、スムーズに動き出すことも少なくありません。

ただし、焦げたようなにおいがする、激しい異音が続くといった症状がある場合は注意が必要です。

ここまで紹介した対処法を試してもエラーが消えない場合は、水位センサーや基板など、洗濯機内部の部品に不具合が起きている可能性もあります。

気になる症状があるときは、無理に使い続けないようにしましょう。購入から7年ほど経っている場合は使用年数もひとつの目安にしながら、メーカーサポートへの修理相談や買い替えを検討してみてください。